【レースレポート】ツール・ド・韓国
NIPPOのグレガ・ボーレが総合優勝!
最終日の表彰台にチーム全員で上がり、ファンティーニの発泡酒で総合優勝を祝った 写真: Tour de Korea 2016
6月5日に釜山でスタートし、全8ステージで開催されたツール・ド・コリア(UCIアジアツアー2.1)が6月12日、韓国の首都ソウルにて閉幕しました。
第6ステージを終えて、個人総合成績で首位に立ったグレガ・ボーレが最終ステージまでリードを守りきり、2位に13秒差で総合優勝を挙げました。またジャコーモ・ベルラートも個人総合成績で4位となり、NIPPO・ヴィーニファンティーニはチーム総合成績でも2位となりました。
チームにとって待ち望んでいた今季2勝目。ボーレにとってはプロ16勝目となりますが、総合優勝は初めてのこと。またチームを指揮した福島晋一監督にとっても、監督としての初勝利となりました。
逃げ切りとなった第6ステージでは総合リーダーが追走できず、総合成績の逆転が起こった。ボーレはタイム差なしの区間2位でフィニッシュ 写真: Tour de Korea 2016
グレガ・ボーレのコメント
自分にとって初めての総合優勝であり、手にしたイエロージャージを本当に嬉しく思うと同時に、心からチームメートたちに感謝をしている。彼らの協力がなければ、総合優勝は成し得なかったと思うし、ここにはいないチームメートやチームスタッフも家族のような存在でいつも支えてもらっている。彼らも含めてチーム全員に感謝し、またこの勝利はチーム全員で勝ち取ったものだと言いたい。
区間優勝ができなかったことは残念ではあるが、2014年のツール・ド・コリアで自分は区間優勝しており、総合優勝を狙うという経験はこれまでとは違う初めてのことだった。また伊日共同チームとして活動している自分たちにとって、アジアのレースは特別なもの。連続して開催されたツアー・オブ・ジャパンで、ピエールパオロ・デネグリがポイント賞のブルージャージを獲得し、韓国で自分たちは総合優勝のイエロージャージを獲得できたことは、とても良かったと思う。
福島晋一監督のコメント
ボーレやベルラートら、ジロ・デ・イタリアからの連戦となるメンバーが多かったため、最初は調子の良いアントニオ・ヴィオラのスプリントを狙いながら、連戦組の調子を見るようなステージが続いた。
第5ステージで、ワンプロサイクリングが圧倒的な力をみせて逃げ切り、総合首位に立った。しかし、その反面で疲れてしまったのだと思う。もっとも厳しいステージとされた第6ステージでは、序盤の逃げに石橋学が乗り、ワンプロサイクリングが追走したものの、その後の逃げにボーレとベルラートが乗った。一緒に逃げたメンバーに積極的な走りをするカザフスタン人2名(ヴィノフォーエバー)が含まれていたことも良かったと思う。そして、ワンプロサイクリングは、最後はリーダーが引くような場面も見られたものの、追走できずに逃げ切りの展開となり、総合成績がもっとも良かったボーレが総合首位に立った。