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2017/6/26 更新

【KINAN Cycling Teamリポート】全日本自転車競技選手権ロード・レース 大会3日目

名実ともに 2017 年のサイクルロードレース日本一を決める戦い、全日本自転車競技選 手権ロード・レースは、6 月 25 日に最終種目の男子エリートロードレースを実施。6 選手 が出場した KINAN Cycling Team は、終盤までに全選手がメイン集団から遅れを喫し、 最終的に完走はならず。シーズン前半戦の大きな目標の 1 つとして日本チャンピオンを目指したが、悔しい結果となった。
青森県階上町に設けられた 1 周 14km の周回コースを 15 周、計 210km で争われたレー スには、KINAN Cycling Team から山本元喜、椿大志、阿曽圭佑、野中竜馬、雨乞竜己、 中島康晴が出走。チームとしては、山本を軸に終盤でしっかりと勝負できるよう作戦を決定。ライバルチームや強力な選手が多数参戦するが、チーム力を発揮できれば勝てる可能性は高いと見て本番を迎えた。
そして始まったレースは、1 周回目から大規模な落車が発生する波乱の展開。これに野中が巻き込まれてしまい、一度は再スタートを切ったものの負傷の度合いが大きくリタイア。早い段階で選手を 1 人失ってしまった。また、スプリンターの雨乞もアップダウンの 厳しいコースレイアウトに苦しみ、2 周回を終えた段階でレースを離脱した。
明確な逃げこそ決まらないが、ところどころでペースの上げ下げが起こる。こうした状況に、今度は中島が上り坂で集団から遅れてしまう。メイン集団への復帰はできず、5 周回を終えたところでリタイアとなった。
KINAN 勢はレースの半分を過ぎるまでに、山本、椿、阿曽に絞られる。サバイバルレースの様相を呈した展開で、椿の動きが流れを引き寄せる。8 周回目に単独でペースアップを試みると、集団から 3 選手が合流。4 人が最大で約 2 分のリードを得て先行。しばし 快調に飛ばしたが、残り周回数が減るにつれてメイン集団もペースアップ。時折アタックも見られ、レースが活性化していく。

今大会から指定チームのみチームカーのコースインを許可された

コース内最大の登坂区間を行く集団内を走る山本元喜

レース中盤に逃げグループに入った椿大志(中央)

残り 4 周回となったところで、椿たちの逃げグループに山本らメイン集団が合流。人数の絞り込みがなされつつ、レースはふりだしに戻る。それまでに阿曽が遅れ、やがてリタイアをなってしまうが、KINAN 勢は山本と椿が残り、先に待つ大きな勝負どころに備える。
しかし、残り 3 周回を迎えようかというタイミングで椿が遅れると、その後のペースアップに山本も対応ができず、メイン集団から脱落。優勝争いに残ることができなかった。
何とかフィニッシュを目指して一緒に走り続けた山本と椿だったが、残り 1 周回を前に トップとの差が大きかったためタイムアウトに。これにより、出走 6 選手が全員リタイアという結果に終わった。
今シーズンは、主戦場の 1 つである UCI アジアツアーで好結果を残し、自信をもってここまで戦い続けた KINAN Cycling Team だったが、改めて日本一を決めるレースの難 しさを痛感する格好となった。しかし、日本人選手のみで戦うことの意義や、選手間でのミーティングやレースのシミュレートなど、これまでのレースとは異なるアプローチも取り入れ、大舞台に果敢に挑んだ。目に見えるリザルトや数字こそ残らないが、中長期的な 視点で見ていくと「戦えるチーム」の構築につながる大きな機会となったことは確かだ。
7 月以降のシーズン後半戦も、国内外での重要なレースが待ち受ける。今回の悔しさを糧に、チーム力と個々の力をいま一度証明すべく戦っていくこととなる。

全日本自転車競技選手権ロード・レース 男子エリートロードレース(210km)結果

1 畑中勇介(チームUKYO) 5時間32分46秒
2 別府史之(トレック・セガフレード) +1 分 43 秒
3 木村圭佑(シマノレーシング) +1 分 44 秒
4 鈴木龍(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +1 分 44 秒
5 西村大輝(シマノレーシング) +1 分 44 秒
6 早川朋宏(愛三工業レーシングチーム) +1 分 45 秒
DNF 山本元喜(KINAN Cycling Team) DNF 椿大志(KINAN Cycling Team) DNF 阿曽圭佑(KINAN Cycling Team) DNF 中島康晴(KINAN Cycling Team) DNF 雨乞竜己(KINAN Cycling Team) DNF 野中竜馬(KINAN Cycling Team)

監督・選手コメント

石田哲也監督
「アンダー、エリートともによいところまで行きながら、あと一歩詰めが甘かったかなという印象。エリートに関しては、重要な局面で有力チームが人数を残しており、それがそのままリザルトに反映されている。そこに我々との差があった。
一方で、(山本)元喜一本で勝負するという方向性や意識付けをして本番に臨めたこと、 そして選手同士で考えながらレースができたことはよかった。今後、日本人メンバーだけでレース出場する際にどう走るかという指標にもなった。同時に、今回エースを務めた元喜自身も課題が見つかり、それは本人も理解している。他のチーム・選手との力の差が明白になったので、あとはそれを縮めていく努力をしていくだけだと捉えている」

山本元喜
「自分が単独エースとして走るレースはこれまでなかったので、経験の浅さが出た。普段は逃げ狙いのアタックをして、そこからレースを組み立てていくことが多かったので、いつもと違うレースの流れでどれだけ我慢できたかという面が結果に表れた。
全日本に調子のピークを合わせるという点では、完全に上手くいっていた。ピーキングを失敗せずに本番を迎えられることが分かり、その点では自信になった。今後それをどう生かすのかと、レース中に誰をチェックすべきかの判断を養う必要を感じている」

椿大志
「チームとしての動きはよかったと思う。ポイントでの対応もできていて、自分としても 逃げに乗ることができ、レース途中までの動きに問題はなかった。自分が逃げたことで、 元喜に走りの選択肢が多く生まれたとも思う。
個人タイムトライアルの時よりは動けた。ただ、この大会に調子を合わせきれなかったこ とには悔いが残る。
シーズン前半は調整面でプラン通りにいかなかった部分があるので、後半はシンプルにと考えている。ベースとなる脚はすでにできあがっているので、レースが多数控える 9 ~ 10 月を見据えて取り組んでいきたい」

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