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2018/8/31 更新

乗鞍のデータを解析「軽くするならバイク重量より、体重が有利!?」

標高が高いとFTPは落ちる?

牧瀬選手の場合、平地だったら乗鞍の走行時間1h10分 ほどを231Wで走れる能力があるが、酸素の薄い乗鞍のゴール地点ではその能力は低下するからだ。

乗鞍はスタート地点で1460mで、フィニッシュ地点は2720mにもなり、酸素は当然薄くなる。

 

 

標高と気圧、酸素濃度の関係

 

標高    気圧     酸素濃度(標高0mを100%とした数値) 

1500m    847hPa   83%

2500m    748hPa   73%

 

 

牧瀬選手の場合、今回の乗鞍でのデータを解析すると、レース前半は平均241Wをキープし、後半は225Wと、後半16Wもペースダウンしている。
そこでパワー解析ソフトWKO4では「もし海抜0mであれば何ワット出ていたか?」を計算する機能 ECP(elevation corrected power 標高でのパワー補正)を使って計算すると、ECPは僅か4W 。つまり、ほぼ実力どおりのペースを発揮している。

牧瀬選手の全体のECPは前半が255W、後半が251Wそして全体で253Wだ。 もし標高0mであれば1時間8分にわたり253Wを維持できた可能性を表す

バイク重量で1㎏減らすよりも体重で1㎏のほうが効果的

単純に物理的な計算をした場合、乗鞍では1㎏の軽量化は1分ほどの時間短縮になると言われている。中田さんによると「重量減は同じ重さでもバイクの重量減よりも体重減の方が効きます。それは脂肪を減らすことで無駄に脂肪に血液を送る必要がなくなったり、排熱効率が上がったりと重量減にプラスした効果が見込めるからです」という。

牧瀬選手が使用したのは、ヨネックス・カーボネックスとゴキソホイール。バイク重量は7.2kgとロードレースとほぼ同じ仕様だ

もしかしたら、牧瀬選手なら1時間6分台を狙える

レースにはタラレバはないが、中田さんによると、牧瀬選手にはコースレコードを破る可能性があったという

「台風が通過した影響か当日の山頂付近は強風が吹き荒れていました。ラスト6kmを彼女は独走していましたが、吹きさらしの区間が無風であれば2分短縮できた可能性があります。 条件が揃えば現在でも1時間6分台を出すことは充分可能でしょう」

 ちなみに、編集部で風速0m/sの場合と、風速5m/s8m/sの風が吹いていたときの速度とラスト3kmの区間時間を時間を計算すると以下のようになった。

風速と牧瀬選手の速度と3kmの通過時間の関係

(傾斜6%で計算)

風速 予想速度 3kmの区間時間

0m/s 20km 約9

5m/s 16.8km 約10分(+1分)

8m/s 14.8km 約12分(+2分)

 

つまり、もし当日の風速5m/sがであったならさらに1分、風速8m/sであったなら2分も短縮される可能性があったのだ。

今後、1020日に台湾で開催される台湾KOMチャレンジにチャレンジするという牧瀬選手。その活躍に期待したい。

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中央は1位牧瀬翼選手。中央左手が2位は豊島典子選手(team panda )1時間分39秒、そして中央右手3位は昨年の優勝者、金子広美選手(イナーメ 信濃山形 バイクサンドRxL YONEX)1時間11分35秒となった

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