2018/11/20 更新

【バイシクルオブザイヤー2019】PINARELLO・PRINCE FX

カーボンの技術革新とともに歩み時代をリードする名車

プリンスはカーボンマテリアルを使用した上質なバイクの代名詞だ。ピナレロのカーボン素材への挑戦とともに歩んできたのがプリンスだと言える。アルミバイクの全盛期に、カーボンバックを採用した1997年の初代モデルを皮切りに、オンダフォークの開発やフルカーボン化など、ピナレロのテクノロジーを具現化するモデルとして時代をリードしてきた。5代めとなるこのプリンスFXにもピナレロのもつテクノロジーを惜しみなく注ぎ込まれた。その立ち位置はグランツールで頂点を極めたドグマF10にフラッグシップを譲るものの、オールラウンダーのハイエンドモデルとしてラインナップに君臨している。

プリンスのために金型は専用設計され、最上位モデルのFXには東レのT900 3Kハイストレングスカーボンを採用。事実上の前作となるガンよりも、 駆動側によりボリュームをもたせる左右非対称デザインで剛性を向上させた。またホイールからの空気の流れを効率化したダウンチューブ形状に加えて、伝統のオンダフォークにフォークフラップを設けるなど、ドグマF10からフィードバックした空気抵抗低減のためのテクノロジーが数多く盛り込まれる。まさにプリンスを名乗るのに相応しいバイクだ。

 


ピナレロ・プリンスFX

Spec.

●52万8000円(アルテグラ完成車/税抜)
●フレーム:T900 3Kハイストレングスカーボン
●フォーク:オンダT900
●コンポーネント:シマノ・アルテグラ
●ホイール:シマノ・WH-RS100
●タイヤ・ヴィットリア・ザフィーロプロ
●サイズ:44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62
●実測重量:8.05㎏(ペダルレス)
●写真はサンプル品。販売車体のシートポストは塗装されている

 

名車プリンスの名に恥じない仕上がり ―山口博久―

【IMPRESSION RIDER】
山口博久

ドグマF10のスタイルと乗りやすさを引き継ぎつつも、設計に工夫をすることでコストダウン。さらにプリンスという名車のネーミングに恥じない仕上がりが評価点だ。プリンスといえば90年代前半にツールで活躍し、高嶺の花だったフレーム。特徴は乗り始めの軽さにあり、さらにエアロ形状の恩恵で時速40㎞を超える巡航も得意とする。重量は960gとこのクラスとしては標準的だが、上り坂でのダンシングも軽やかに上っていけるオールラウンダーだ。本格的なレーサーはもちろん、乗りやすいのでハードに楽しむロングライドにもおススメしたい。

 

【IMPRESSION RIDER】
岩田淳雄

トップエンドのドグマF10ではなくても、堂々 10ベスト入りしてくるところにピナレロのブランド力を感じる。今回は試乗車のパーツがアルテグラ完成車仕様だったため、ホイールも車格に合ったものとはいえず、本来のパフォーマンスを感じることは難しかったかもしれない。昨年ノミネートされたF10のようなラグジュアリーな乗り味とは違い、ニュートラルで乗りやすい特性に好感が持てた。F10の廉価版ではなく、違うベクトルでロードバイクの高みを目指していることが伝わる。パーツをグレードアップしていくのが楽しくなること確実、なバイクだ。

問:ピナレロ・ジャパン
www.pinarello.jp

page top