バイシクル特集

2018/11/2 更新

【連載・ニューモデル】BMC・TIMEMACHINE ROAD 01 THREE

BMCが2019年に向けて登場させた新たなコンセプトをもつバイクがタイムマシーンロードだ。これまでTTバイクに与えられてきた名を冠したロードバイクは、BMCで初となるエアロコンセプトのディスクロードバイクだ。
ディスクブレーキ専用設計としたタイムマシーンロードは徹底的なエアロダイナミクスの追求だけでなく、これまでBMCが培ってきたロードバイクに求める要素を盛り込んだバイクだ。カムテール形状のフレームに、ボトルケージとストレージ一体化のエアロモジュール、ICSエアロコックピット、ブレーキキャリパーのエアロカバーなどで空力性能を追求しながら、コントロール性を高め快適性を生み出す縦方向のコンプライアンスも両立した。つまりスピードと同時にレースバイクに求められる寛容性も兼ね備えたバイクといえる。
同社の大きな特徴としてあげられるのが、長期に渡りモデルチェンジを必要としない完成度の高いバイクを送り出してくることだ。オールラウンダーのチームマシーンは、モデルチェンジの回数を最低限に留めながら、世界最高峰のレベルで活躍を続けられるバイク。毎年のように革新的なバイクが登場してくるなか希有な存在であり、同時に一般ユーザーが躊躇なく手を出しやすい。タイムマシーンロードも完成度が高く、長期に渡り愛用できるバイクなのは想像に難くない。

空気抵抗を歴代のBMCで最も軽減したICSエアロコックピットは、ハンドルの角度を+/-9度の範囲で調整でき、サイクルコンピューターやカメラの取り付けも可能だ。ケーブルは一切露出することなく内装される 

ボトルケージとストレージを一体化した新開発のエアロモジュール。専用設計とすることで、他社モデルと比較して安定したエアロ性能を発揮できる 

フロントブレーキのキャリパーにはエアロカバーを装備する。どの角度から風が当たっても最適な空力性能が確保できる形状が与えられている 

BMCの得意とするシートステーを下部にオフセットしてしなりや快適性を高める形状も健在。TCCスピードと名付けられた

INFO
BMC・タイムマシーンロード01スリー
100万円(完成車/税抜)
■フレーム:01プレミアムフルカーボン ■フォーク:01プレミアムフルカーボン ■コンポーネント:シマノ・アルテグラDi2 ■ハンドル/ステム:ICSエアロコックピット ■シートポスト:専用カーボン ■サドル:フィジーク・アリオネR5 ■ホイール:DTスイス・ARC1400 ダイカット DB 62カーボン ■タイヤ:ヴィットリア・コルサ ■サイズ:47、51、54、56 ■カラー:オフホワイト ■試乗車重量:8.1㎏(47)

 

IMPRESSION

空力性能に乗りやすさをプラスした完成度の高いバイク

重心がはっきりとしていて「剛性バランスを整えているな」と思える設計のバイクだ。BBを中心としたバイクセンター部分はしっかりとしているが、先端はしなやかさが感じられる。パワーを必要とするゼロ発進からの速度域で走るとよくわかるが、ペダルの力がかかるポイントからリニアに反応する加速感がある。そのときのパワーには負けず、かつ反発する粘りもある。それらの動きが身体にやさしく、脚への負担も少ない。
振動吸収性も剛性も過剰に感じることなくストレスがない。登坂もディープリムながら、その重みを感じることなく上っていける。ハンドリングはエアロなデザインから想像する直進性が感じられるが、その強さはニュートラルな範囲に収められており、安定志向でありながらキビキビした走りにも対応している。直進性はクライミング時や低速時に強くなる傾向があるが、前述したとおりクセはなく速度域ごとのハンドリング特性はとてもいいと思う。
BB上につく小物は、チューブなど携行品を入れたときに重量バランスがよくなり、また汚れないのもうれしい。またケースごと持ち出し可能なのは、ユーザーにとってありがたい機能だろう。
エアロダイナミクスを追求したトップレーシングバイクでありながら、実際に使うライダーのことを考えられていて、すばらしいバイクだと思う。

 

IMPRESSION RIDER
鈴木雷太
MTBクロスカントリーでは2回の全日本タイトルを獲得し、シドニー五輪にも出場した元プロライダー。ロードバイクの経験も豊富で、さまざまな目線からバイクをインプレッションしている。身長168㎝

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問:フタバ商店 www.bmc-racing.jp 
TEXT:猪俣健一/鈴木雷太 PHOTO:猪俣健一

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