バイシクル特集

2019/1/8 更新

FOCUS・IZALCO MAX DISC 8.8【ニューモデルインプレッション】

エアロと快適性により、速さを手にした最新モデル

イザルコマックスといえばレースで勝つための軽量レーシングモデルとして、長きにわたり君臨してきたバイクだ。勝利という目標こそ変えずとも、2019年モデルで、バイクの性格を大幅に変更したのは大きな衝撃といえる。勝利への手段として新たに採り入れられたのが、エアロダイナミクスと快適性の強化だ。
イザルコマックスディスクと名付けられた新たなモデルは、その名のとおりディスクブレーキ専用モデルだ。流体力学と風洞実験を駆使して生まれたカムテール形状のチューブやケーブルの内装化により、空気抵抗を6%低減。200Wで50㎞の走行時、1分30秒のタイム短縮を可能とした。
同時にD型シートポストの採用などにより、快適性も確保。さらにBB下がりを78㎜としたジオメトリーにより安定性も向上している。フォーカスはエアロ、剛性、軽さ、快適性という4つの評価軸において前作と比較。結果、軽さこそ若干劣るものの、そのほかの部分で前作を凌駕する性能を獲得。過去最高に速いバイクとすることに成功した。
ラインナップは、ウルトラハイモデュラスカーボンでハンドルまわりのケーブルを完全に内装化した9シリーズと、ハイモジュラスカーボンの8シリーズの2種類でフレーム形状は両車とも同じだ。今回はいち早く日本に入荷した8シリーズをインプレッション!

シマノのシャドーディレイラーをダイレクトマウントする

フロントフォークは、さらに太いタイヤの使用も可能なクリアランスを確保した 

チューブにカムテール形状を採用して、空気抵抗の低減を実現。8シリーズではケーブルが露出するが、9シリーズでは完全に内装される 

快適性の要となるシートポストはD型でしなりを生かせる15㎜オフセットを採用。セットバック分はシートチューブを前に出し対応した

 

INFO
フォーカス・イザルコ マックス ディスク 8.8
54万円(完成車/税抜)
■フレーム/フォーク:ハイモジュラスカーボン ■コンポーネント:シマノ・アルテグラ ■ハンドル/ステム:BBB・デラックスアルミ ■シートポスト:エアロカーボンDシェイプ ■サドル:プロロゴ・スクラッチ ■ホイール:ノバテック・R5ディスクカーボン ■タイヤ:コンチネンタル・ウルトラスポーツII ■サイズ:47、50、52、54 ■試乗車重量:8.1㎏(54)

 

IMPRESSION

安定感を味方に、脚を残してレースでの戦略を組み立てられる

まず感じたのは、安定感がものすごく高いということ。身体をリラックスさせていても、高い速度域で乗れるバイクだ。その特性は下りなど超高速域でも失われず、余裕をもって乗ることができる。エアロレーシングバイクだが、集団走行や長時間のライドでも、リラックスして周囲を見わたすことができ、ストレスなく乗り続けられる。これにより長時間乗っても脚を温存でき、レースであればゴールスプリントで優位に立てる。そのキモはBB下がり78㎜というBBハイトの低さだ。
一見すると華奢にも思えるフォークもじつは高剛性で、油圧ディスクブレーキの制動力を受け止め、たわみの少なさが安定感につながり、ダンシングやスプリントでパワーを発揮できる。エアロに加えて、安定感や安心感も味方として、レースの戦略を組み立てることができるバイクだ。振動吸収についても良好。D型シートポストが大きく貢献しているはずだが、全体のバランスで仕事している印象で、自然なものに仕上げられている。
あえて弱点を探すなら、クリテリウムなどコーナーの立ち上がりで素早くダッシュするような場合に、ペダルが地面にヒットしやすいことだ。だが最近のペダルやシューズは路面と接触しにくく、25Cタイヤが標準の現在では、23Cより2 ~ 3㎜ほど高さも増していて大きな問題にはならない。そういったパーツの進化も考慮したうえで、開発されたバイクだといえる。

 

IMPRESSION RIDER
鈴木祐一
元MTB&シクロクロスのトップライダーでロードバイクのインプレッション経験も豊富。神奈川県相模原市のバイクショップ、ライズライドを拠点に自転車の魅力を伝えている。身長180㎝

 

2

TEXT & PHOTO:猪俣健一
問:グローブライド www.focus-bikes.jp

page top