バイシクル特集

2019/3/25 更新

KUOTA・KOUGAR【ニューモデルインプレッション】

多様なニーズに対応できる万能エアロロード

2018年からコフィディスがチームバイクとして採用するクォータ。2015年にミドルグレードのエアロロードとして誕生したクーガーが待望のフルモデルチェンジを果たした。クォータはエアロロードに長年にわたって取り組んでおり、2006年に誕生したケベルから2012年のクラーロ、そして初代クーガーへとモデルチェンジを重ねるたびに進化を果たしてきた。

新生クーガーが重視したのが、さらなるエアロダイナミクスの向上と、振動吸収性の確保だ。大幅な変更がなされたフレームやフォークの造型はもちろんのこと、ハンドルやステム、コラムスペーサーの前方から風を受けるパーツも含めて設計したことで大幅な空気抵抗の低減を実現した。振動吸収性においては、フレームのデザインやカーボン積層の見直しに加え、シートポストの取り付け部分にエラストマーのダンパーを組み込むことで確保した。このダンパーはクレヨンで先がけて採用されたもので、硬さも2種類用意される。

今回インプレッションしたディスクブレーキ仕様に加えて、ダイレクトマウントのリムブレーキ仕様もラインナップされ、ユーザーのさまざまなニーズに対応。従来モデルよりもさらに性能を研ぎ澄まし、レースやロングライドなど、多様な用途に使用できるバイクへと生まれ変わった。

BB386のBB規格を採用し、十分なボリュームも確保されペダリングのパワーを受け止める 

ディスクブレーキの制動力を受け止め、動力伝達にも優れるチェーンステー 

エアロダイナミクスと剛性の確保のため、独特の形状に成型されたダウンチューブ

シートポストのクランプ部にはエラストマーのダンパーを設ける。ポストは前後を入れ替えて取り付けることが可能で、TT向きの前乗りポジションにも対応する

INFO
クォータ・クーガー
29万8000円(ディスクブレーキフレームセット/税抜)
※その他完成車やリムブレーキ仕様に複数展開あり
■フレーム:カーボンモノコック ■フォーク:カーボンモノコック ■コンポーネント:スラム・レッドEタップアクセスHRD ■ハンドル:キャッチ・ラダーカーボン ■ステム:キャッチ・ラダーカーボン ■シートポスト:専用エアロ ■サドル:プロロゴ・ナゴエボCPC ■ホイール:ジップ・30コースクリンチャーディスク ■タイヤ:ヴィットリア・ルビノプロ ■サイズ:S(435)、M(465)、L(485) ■カラー:レッド、コフィディスブラックレッド、ブラックレッド ■試乗車重量:7.6㎏(S)※スペックは試乗車のもの

 

IMPRESSION

軽快な踏み心地が魅力的なオールラウンドロード

前作から大幅に形状が変更されて誕生したクーガー。専用のエアロVブレーキのみだった仕様もディスクブレーキとリムブレーキから選択できるようになるなど、多様なユーザーのニーズにも応えている。
乗り出してみるとフワッと軽いペダリングの奥に、しっかりとトルクの掛かりをライダーに伝えてくれるフィーリングがある。ライダーの走行意欲を高い次元で満たしてくれる洗練した踏み心地で、スカッと加速する楽しさとペースを乗せて行く巡航性能のマッチングはどこまでもレーシーなものだ。ほどよくクイックなハンドリングに味付けされていて、長距離のライディングでも安定して走ることができ、飽きを感じさせない魅力をもっている。
新設されたシートポスト部のダンパーが確実に仕事をしているのが体感できた。身体へと伝わる振動は軽減されており、悪路を含むロングライドでも疲労を最小限に抑えることができる。このダンパーは硬さの異なる2種類が標準で付属しているため、走行条件に応じて適切なセッティングが可能。
試乗車についてはディスクブレーキ化することで、車輪の耐久性も向上。外周のリム部分が軽くなり、ホイールの軽快感もグレードアップ。新たなクォータの歴史を担っていくであろう名車へと仕上げられている。ロングライドからレースまで、さまざまなシーンにおいてオールマイティに使える。

IMPRESSION RIDER
管洋介
競技歴23年のベテランライダーで自身のチーム、アヴェントゥーラサイクリングの代表も務める。長年の経験を生かした的確なインプレッションが持ち味。身長168㎝

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問:インターマックス www.intermax.co.jp
TEXT:猪俣健一/管洋介 PHOTO:猪俣健一
(出典:『BiCYCLE CLUB 2019年5月号』ニューモデルインプレッション)

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